Mary burn
マリーバーン


名もない野池のクレイジーライズ
 


01年12月10日朝一番の釣りをテカポ運河で楽しみ、
運河の下を流れるマリーバーンを見下ろすと、
小さな池が見えた。地図にも載っていない小さな野池で名前もわからない。
ニュージーランドの野池にはたいていブラウントラウトがいるから、
この池もいるだろうと、たくらみテカポ運河を下りて小さな野池に向かった。
野池にはMary burnが流れ込んでいる。
一周1qあるかないかの野池の周りは牧草地になっている。
釣りを邪魔するような障害物が無く、魚も見つけやすそうだった。
朝9時頃車で野池に近づくと、遠くにライズが見える。
手前の流れ込みでもライズしている。
水しぶきをたててライズする魚、頭を大きく出してライズする魚、
背鰭だけを出して静かにライズする魚。
「釣ってみな」と言わんばかりに目の前で魚が餌取りをしている。
流れ込みに車を止め、はやる気持ちで仕度を終え、ライズに忍び寄る。
水面にはユスリカが流れ、羽を立てて流れてゆくカゲロウの姿も見える。
トビケラも忙しく飛び回っている。
「何でも良さそうだ」とまずはエルクヘアカディスを結び、
ライズしてる辺りにキャストする。
魚は餌を探して泳ぎ回っているようで、
なかなか的が定まらず魚の前にフライを落とすことが出来ない。
気分転換にフライをブラックパラシュートに換え、流れ込みに投げ込むと、
大きな口とともにフライが吸い込まれた。
何度もジャンプを見せてくれた魚は、40pほどのブラウントラウトだった。
10時曇っていた空に青空が広がり始めると、
虫たちの活動は止まり、それに合わせてライズも無くなってしまった。
池を歩いて魚を探してみると、
茶色く澄んだ水の中に餌を求めてクルージングする魚を何尾か見つけた。
なぜだか神経質でフライに反応を見せてくれなかった。
しばしのライズでエキサイティングな野池だった。

01年12月10日 テカポより

          

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